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田島貴男好きにも村上春樹好きにも外せない、フランツ・カフカの「城」を先日やっと読破しました。

だいぶ前に購入していたんですが、ただでさえ翻訳文が苦手な上に、登場人物のセリフがやたらと長いのと、その「何も起こらない」展開でかなり滞っていました。最近気を取り直して電車の中で少しずつ読み進めていましたが、最後のページが近づくにつれて、少しずつ引き込まれていき、最後は脱力感・無力感を存分に感じることができました。村上春樹はこれを15歳の時に読んで衝撃を受けたそうです。ぼくは30も結構過ぎて読んで衝撃を受けた訳ですが、15歳でこれ読んで理解ができたらそれは衝撃を受けるだろうと思います。社会にでるのなんかイヤになるだろう。

カフカのような感じ方は理解できる人には目を背けたくなるほど理解できるだろうし、できない人にはまるっきりできないだろう。ぼくはそうはなりたくないけど、理解できないというのはとても幸せなことなのかもしれないとも思う。まあおよそ社会に出て生きている人間で、こういう無力感のようなものをまるで理解できないという人はいないだろうけど。

昨日の友人のお母さんの訃報やら、久しぶりに走ったら左足腿裏に違和感やら、会社の仕事やら、なにかとパッとしないけど、なんとかしのいでいくしかない。まあどこかには辿り着くだろう。

comment (1)

読書の秋ですね。
ファッション誌と小説ばかりだから、読んでみようかな。

勝手かしてよ〜

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